雑誌記事再録
●インタビュー
『Hot・Dog PRESS』1985年12月10日号掲載

女のコからもラブレターを頂いておりましたのよ。

 第一印象からポツンと浮かんだ単語が"おしゃまサン"だった。
――どんなお子様でした?
「ええと、赤の3点セットがないとお、もぉーキゲンが悪かったですね」
――3点セット?
「ええ。赤いカバン、赤いブーツ、赤い帽子。外に出る時は絶対3つ揃えるの」
 御幼少の頃から、"かわいいわねー"と言われる快感を自覚していた理沙クン。そのせいか異性に対しても敏感だったみたい。
「父と一緒にお風呂に入った記憶はほとんどないですねぇ」
 愛しい娘に背中を流してもらえなかったお父様はかなりガックリ、だったろう。
 さて、理沙クンは、お父様が銀行員という仕事がら、全国を転々としている。
――イジメられた転校生だった?
「ううん。逆に珍しがられて大事にされましたよ」
――そうか、各地を"転戦"している間に、人気者になるコツをマスターしたな。一番モテたのはどこだった?
「中学の時の札幌。朝、登校したらラブレターがドサーッ、なんて何度かありましたよ。『昼休みに校庭に来て下さい』とかね。
女のコからもモテました」
――ひゃー、両性制覇。
「女のコの方が過激だったりするんですよ、フフフ」
 おお、密かに香る百合の花。美少女手帳に登場する資格は十ニ分なのであります。

シブくて、オシャレな人が最高・・・・・・でしょっ?

アグネス・チャン、ピンクレディと、"チビッ子ものまね"の正統派だった理沙クン。今、歌いたいのが山下久美子の『バスルームより愛をこめて』だそうだ。
「山下さんとか中原めいこさんみたいなポップシンガーになりたい」
 理沙クンは人さし指をクルルンと回しながらそう言う。これをやりながら「・・・・・・でしょっ?」と"付加疑問"するのがクセだそうだ。でゲショッ?
――外見で判断させてもらいます。負けず嫌いで、泣き虫で、感情の起伏が激しくて・・・・・・。
「ぜぇ〜んぶ当ってます」(笑)
――人前でも泣いちゃうの?
「ううん、絶対ひそかに泣きます。腹が立ってたり、くやしかったりすると、ルージュで鏡にグシャグシャ、といろんなことを書き殴っちゃう。それで、 ルージュがなくなるとスッキリ落ち着くの」
――キマリッ。実にオッシャレなストレス解消法。男のコもキマってた方がいい?
「ハイ。岩城滉一サンみたいな渋めの人が絶対イイ!」
――ハイハイハイ。それで、シブメの人とどんな逢い引きを?
「ポルシェなんかで横浜のふ頭へ。そのあとで『スターダスト』っていうお店で静かにおしゃべりして・・・・・・」
 理沙クンは自分だけでなく、男のコにもおしゃれであることを求めている。
――例えばどんな男のコに来てほしい?客を選んでみなさい。
「そんなぁ。でもゼイタク言わせてもらうと(笑)、やせててニコルのスーツなんかが似合う人が来てくれたらウレシイ」
 理沙クンのファンになりたかったら、ファッションとフッキンとチョキンだぞ。

雑誌記事再録 山本理沙メモリーズ

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